小田原文学研究会

小田原文学研究会　会長　石井敬士

　短い秋の陽気となりました。お元気でお過ごしの事と拝察いたします。
第４回小田原文学研究会講演会を下記のように開催いたします。
今回は作家戌井昭人先生にお願いして郷土小田原の生んだ川崎長太郎先生没後４０年を記念してご講演いただきます。
　戌井先生は芥川賞候補作家として、多くの候補作を発表されていますが、川崎長太郎の作品を愛読されその評価を広く推奨されております。今回発売の講談社文芸文庫「女のいる暦」の解説も担当されています。9月には最新作「おにたろかっぱ」も発売されました。講演の後、川崎長太郎研究家　齋藤秀昭先生との対談「川崎長太郎文学の現在」も予定しています。
　 皆様お誘いあわせの上ご来場くださいますようお願い申し上げます。

【講師紹介】

◇戌井いぬい昭人あきと
　小説家。1971年東京都生まれ。1997年に結成したパフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」で脚本を担当、自身も俳優として活動を継続するなか、小説を書きはじめ、2009年「まずいスープ」で芥川賞候補になる。その後「ぴんぞろ」「ひっ」「すっぽん心中」「どろにやいと」とさらに4回、芥川賞の候補になる。その一方で、2014年「すっぽん心中」で川端康成文学賞を、2016年『のろい男　俳優・亀岡拓次』で野間文芸新人賞を受賞。最新刊は読売新聞夕刊に連載された「おにたろかっぱ」。2025年　川崎長太郎『女のいる暦』解説を執筆。

◇齋藤秀昭
　川崎長太郎研究者（立教大学ほか兼任講師）。1971年、神奈川県生まれ。『彷書月刊』最後の特集「川崎長太郎のうたごえ」を故・坪内祐三氏と企画・編集したことを皮切りに、講談社文芸文庫でこれまで６冊の長太郎本を手掛ける（『老残／死に近く』『泡／裸木』『ひかげの宿／山桜』『女のいる暦』『路草／朽花』『娼家の灯／面影』）。また、小田原文学館での川崎長太郎歿後３０年展では、詩人の平出隆氏・建築家の青木淳氏らと結成した「川長組」のメンバーの一人として企画・展示に協力する等、小田原市民の方々との絆を何よりも大切にしたいと考えている。

サイン会は原則戌井昭人先生の「お手持ちの著作」または下記の「会場でのお渡し申し込み著作」に限定させていただきます。

【会場でお渡しする著作】※事前申し込み願います。

◇川崎長太郎関連
＊「抹香町・路傍」　講談社文芸文庫 　1540 円 (税込)
＊「泡・裸木」　講談社文芸文庫 　1980 円 (税込)
＊「女のいる暦」　講談社文芸文庫 　2420 円 (税込)　2025年7月刊
＊「路草/朽花」　講談社文芸文庫 　2420 円 (税込)　2025年8月刊
＊「娼家の灯/面影」　講談社文芸文庫 　2420 円 (税込)　2025年9月刊
＊「季刊文科　101号」　鳥影社 　1650 円 (税込) 2025年9月刊

◇戌井昭人著作
＊「すっぽん心中」　新潮社 　1540 円 (税込)
＊「どろにやいと」　講談社 　1430 円 (税込)
＊「ゼンマイ」　集英社 　1430 円 (税込)
＊「壺の中にはなにもない」　NHK出版 　1540 円 (税込)
＊「厄介な男たち」　産業編集センター 　1870 円 (税込)
＊「戌井昭人　芥川賞落選小説集」　ちくま文庫 　1320 円 (税込)　2025年1月刊
＊「おにたろかっぱ」　中央公論新社 　2860 円 (税込)　2025年9月刊

案内状同封の「出欠席返信ハガキ」にご希望の書名をご記入ください。（複数可）